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紙の月 映画 評価は? [感想]



映画「紙の月」が封切られて数日経ち、

評価が気になる方が結構いらっしゃるようです。



なので、今回は、映画「紙の月」の評価

まとめてみました。






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◆紙の月 映画 評価は?


映画「紙の月」が、興行成績で2位に踊り出ました。


※(2014年11月15日~2014年11月16日集計/毎週水曜日更新)




そのレビューや評価もまずまずの3.34点(5点満点)ですから、

映画をご覧になった半分強の人は、この映画「紙の月」を評価しているということが

数字上からは読み取れます。



おそらく、原作・ドラマ作品で内容を既に知っている方も大勢いらっしゃると思うので、

それでこの評価なら、想像以上にいい点数なのではないかと個人的には思いました。




というのも、それぞれの感想を既に持っている作品の場合、

往々にして自分の感情や意見とあわない場合に、その作品を評価しないことが多いからです。



また一方、たとえ仮に満点に近い点数を取った(そういう統計になっている)から、

イコール「いい映画である」という評価にもならないのではないかと思っています。




映画には「いい」「悪い」の賛否両論が存在してこそ存在価値があり、

賞賛もあれば批判もあるというのが、しかるべき評価ではないかと思います。



◆映画「紙の月 」の 評価まとめ


さて、色んな評価を見て、その意見をまとめると

①映像・演出・音楽はよい

②その一方で、主人公に感情移入できなかった


というこの2通りの意見に、おおまかに言って分けられるように思いました。


銀行内部のやり取りや夫婦関係、

主人公を取り巻く客観的な環境の描き方はリアルで評価が高い一方、

宮沢りえさん演じる梨花の心理的な心の動きがうまく理解出来なかった

という意見が多数ありました。



評価の中には、ドラマ版のほうが良かったとする人がいたのも、

主人公に感情移入出来なかったという理由あればこその評価と言えそうです。




では、どうしてそういう映画になったのか?



あるいは、どうしてそういう映画を監督は意図したのでしょうか?



確かに映画「紙の月」は、

いくつかの疑問が解消されることなくストーリーはどんどん進んでゆきます。

というか、誤解を恐れずに言わせて頂くと、観客を置いてけぼりにするほどの猛スピードで、

主人公の梨花は堕ちて行く。




つまり、観客に、彼女の気持ちまで考える時間をこの映画は与えてくれないわけです。



そうなると、より一層観客が映画に求めるのは、


「なぜ、今までの安定した生活をうっちゃってまで、若い男に貢ぎ続けるの?」


「どうして、横領という犯罪にまで手を染めたんだ?」


というその理由を知りたい気持ちです。



そして、結局は、その気持ちを引きずったまま解消されずにエンディングを迎える。



なので、結局はスッキリしないまま映画が終わったという評価に繋がったのではないか?

というのが、評価に対する個人的な分析です。



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個人的な意見を言わせていただくと、この映画の肝は、

梨花が会議室の窓を力一杯に割り、小林聡美演じる隅より子に言い放つ台詞。



「一緒に行きますか?」



その短い台詞と宮沢りえさんの表情に、

映画の本質が見事に集約されているように感じています。



決して本心ではない生き方をして来た彼女の人生を提示して、

観客である私たちに「あなたはどう思うのか?」という問いかけを

梨花が全力で投げ出したシーンだと理解しているという意味です。



とにかく、私がこの映画を見終わって考えたことは、

主人公・梨花は決して堕ちて行く自分を想像しなかったんだろうな、ということでした。



でも、それが現実に起こってしまった。



なぜ? 



どうして?



自分ではいいと思い続けた、納得して生きてきた筈の「日常という繭」が、

ほんの些細な出来事、ほんの些細な感情のほつれで、ほんとうに見事に変わってしまう・・・。



観客はこの映画にそんな不安を喚起させられたでしょうし、

現実に私たちの身にも起こりかねないこのサスペンス要素こそが、

映画「紙の月」を支える一番の本質であるような気がしています。

  
             
なぜなんだろう?



どうして・・・?



そう考え続けていると、見えてくることが一つありました。


それは、私たち観客も、映画の中の銀行員たちと

同じ土俵に立って梨花を見ていたという事実です。



そして、また、全てを投げ捨て異国にまで逃亡した梨花を見て、

ふと、観客である私たちも梨花と同じような「紙の月」を持っているのではないか? 

と、考えさせられたのもまた事実だと思います。




「紙の月」という偽物としての生き方。



では、本物の人生とは一体どういう生き方なのだろう?


この映画によって浮き彫りになった観客自身の感情、

それこそがこの映画の重要な評価になると思うのですが、あなたはどうお考えになるでしょうか?



とにかく、まだ映画は封切られたばかりなので、是非、劇場に足を運んで頂きたいと思います。


うまく纏めきれない文章に、最後までおつきあい頂き、ありがとうございました。


もっと簡潔にこの映画を言い当てる事ができるよう、

もう一度映画を見て、改めて「紙の月」について考えてみたいと思いました。



⇒「紙の月」目次:まとめページはこちらをクリック♪




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